■■ JH2A NEWS PICK-UP Vol.28 ■■ 2023/9/25

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① 【水素ST/国内】東京都・岩谷産業  国内初となるバス営業所内水素STの整備・運営を行う事業者を決定 

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東京都は都内に整備する燃料電池(FC)バスやトラックに対応した水素ステーションの運営事業者に、岩谷コスモ水素ステーション(東京都 港区)を決めた。岩谷コスモ水素ステーションは、東京都交通局の有明自動車営業所(同江東区)内に整備する燃料電池バス向けの水素ス テーションと、江東区新砂の都有地に整備する燃料電池バス・トラックに対応した水素ステーションの整備、運営を担う。都では大型で走行距 離が長い商用車両での水素活用が運輸部門の脱炭素化と水素利用の拡大に寄与するとみており、水素ステーションの整備拡大を推進して いる。有明自動車営業所内の水素ステーションは2025年4月に開所する計画で、江東区新砂の水素ステーションは25年度以降の運営開 始を見込む。(9/14 プレスリリースより) 

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② 【水素ST/国内】岩谷産業  高速道路初の水素STを足柄SA(下り)にオープン 

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岩谷産業は、高速道路初の水素ステーション「イワタニ水素ステーション 足柄SA」の開所式を開催した。乗用車のFCEV(燃料電池車) のほか、商用車の大型トラックFCEVの利用も想定し、会場では、トヨタ自動車の「FCEVクラウンセダン」やトヨタと日野自動車が共同開発し  た大型トラックのFCEVも披露された。東名高速道路 足柄サービスエリア(下り)に新設された本ステーションは、水素の供給能力として 平均300Nm3/h、充填圧力は82MPa(メガパスカル) と、大型トラックにも短時間で充填できる充填設備を用意したことが特徴。 (一般報道より) 

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③ 【水素ST/国内】川崎重工 大規模水素ST向け「大容量高圧ガスブースター式水素圧縮機の技術開発」がNEDO助成事業で採択 

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川崎重工は、NEDO助成事業「競争的な水素サプライチェーン構築に向けた技術開発事業/水素ステーションの低コスト化・高度化に 係る技術開発」に対して、大容量高圧ガスブースター式水素圧縮機の技術開発(以下「本事業」)を提案し、採択された。大型燃料電池バス およびトラックなどの大型商用車ベースの燃料電池自動車(以下「FCHDV※2」)では大流量での水素充填が可能な大規模ステーションが 必要とされている。この実現には、水素ステーションを構成する機器・装置の大容量化、コストダウン、安定稼働が課題であり、そのステーション の性能を決める重要な装置として水素圧縮機があります。本事業では、大容量高圧ガスブースター式水素圧縮機を開発することで、大規模水素 ステーションを実現し、FCHDVの普及を後押しすることを目指します。(9/12 プレスリリースより) 

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④ 【水素吸蔵合金/国内】ブラザー工業 低炭素水素製造計画が「中部圏低炭素水素認証制度」に基づく取り組みに認定 

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ブラザー工業株式会社は、環境への配慮を目的とした「ブラザー工業瑞穂工場 水素吸蔵合金グリーン水素充填・配送プロジェクト」が、 「中部圏低炭素水素認証制度」に基づく8件目の取り組みとして認定。「ブラザー工業瑞穂工場 水素吸蔵合金グリーン水素充填・配送 プロジェクト」は、瑞穂工場(名古屋市瑞穂区)で製造したグリーン水素を活用し、ブラザーの展示館である「ブラザーミュージアム」で 使用する電力の一部をまかなうプロジェクト。また、水素の配送時にはブラザー独自の水素吸蔵合金を利用した燃料ケースに充填する ことで、水素が漏出する心配もなく、誰でも安全に運搬することを可能としている。 (9/21 プレスリリースより) 

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⑤ 【ハイブリッド船/国内】商船三井グループ 日本初、水素とバイオディーゼルを燃料としたハイブリッド旅客船を「HANARIA」と命名 

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商船三井テクノトレード株式会社の出資する、株式会社MOTENA-Seaが発注し、本瓦造船株式会社にて建造中の水素とバイオディーゼル を燃料として使用可能なハイブリッド旅客船の命名・進水式が2023 年9 月13 日に執り行われ、「HANARIA」と命名された。 本船は2024年3月に竣工し、同年4月より福岡県で営業を開始する予定。本船は、日本で初めて水素燃料電池、リチウムイオンバッテリー、 およびバイオディーゼル燃料から推進エネルギーを選択し航行できる旅客船で、旧来の化石燃料を使用した船と比較して二酸化炭素排出量 の53~100%削減を実現する。(9/13 プレスリリースより) 

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⑥ 【利活用実証/国内】三菱重工業 世界初の水素製造から発電利用まで一貫実証可能な「高砂水素パーク」が本格稼働 

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三菱重工業は、水素を燃料とする水素ガスタービンの早期商用化に向け、高砂製作所(兵庫県高砂市)で整備を進めてきた水素の製造 から発電までにわたる技術を世界で初めて一貫して検証できる「高砂水素パーク」の本格稼働を開始した。同パーク内で水電解装置に よる水素の製造を開始したもので、今後は、次世代水素製造技術の導入を順次拡充するとともに、ガスタービン実機での水素混焼・ 専焼(100%水素)の実証を行うことで、製品信頼性の向上をはかる。 (9/20 プレスリリースより) 

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⑦ 【分散型利用/国内】三菱化工機など 「アンモニア・水素利用分散型エネルギーシステム」の研究開発で協働開始 

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岐阜大学、三菱化工機、レゾナックの三者は、総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP) 第3期課題「スマートエネルギーマネジメントシステムの構築」の研究開発テーマ「アンモニア・水素利用分散型エネルギーシステム」 にて、燃焼器用改質器ユニットおよび燃料電池用改質器ユニットの研究開発で協働する。研究開発期間は2028年3月までを予定。 本研究開発テーマは、産業ニーズの高いアンモニア・水素利用の工業炉、ボイラー、ガスエンジンおよび燃料電池発電システム、 コミュニティ内水素搬送・利用システムの要素研究と実証研究を目的としている。 (9/14 プレスリリースより) 

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⑧ 【FCEV部材/国内】ジェイテクト 燃料電池自動車(商用車)向け第3世代「高圧水素供給バルブ」「高圧水素減圧弁」を開発 

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株式会社ジェイテクトは、カーボンニュートラル達成に向けて注目を集める水素社会への貢献を目指し、今後展開が期待される商用車 向けに高流量・高信頼性対応となる燃料電池自動車(以下「FCEV」)用「高圧水素供給バルブ」と「高圧水素減圧弁」を開発した。 20年以上の技術開発及び2世代に亘る市販車への世界トップレベルの量産実績※2を通じて培った当社FC製品の小型軽量・高信頼性 といった強みを活かし、この度、水素社会の拡大を見据え、商用車向けに高流量対応となる第3世代の開発に至った。高圧水素供給 バルブとは(1)高圧水素が貯蔵されているタンクに装着され、高圧水素を適正量で供給する製品(2)異常時、火災時に供給停止する 安全機能を備える。■高圧水素減圧弁とは・(1)ルブから供給された高圧水素を燃料電池スタックで必要な圧力に調整(減圧)する製品で 高圧水素システムの肝である基盤技術である。(9/13 プレスリリースより) 

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⑨ 【工場CN利活用/国内】日清オイリオ・JFEエンジニアリング 水素混焼型高効率ガスタービンコージェネレーション設備の導入を決定 

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日清オイリオグループとJFEエンジニアリングは、水素エネルギーの活用を見据え、先駆的かつ高効率な水素混焼対応型8MW級コージェ ネレーション設備を日清オイリオ横浜磯子事業場へ新規導入することに合意した。水素供給網の整備状況を踏まえつつ、2027年以降、 混焼率230%を当面の目標に本コージェネ設備で水素をエネルギー源として活用することを目指していく。将来の水素活用に向け、JFE エンジニアリングが本コージェネ設備を設置のうえ、設備の所有・維持運営を行うことで合意し、2025年4月の運用開始を目指します。 (9/21 プレスリリースより) 

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⑩ 【SAF/海外】欧州議会、航空燃料の低炭素化法案を可 

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欧州議会(定数705)は13日、航空燃料の低炭素化に向けた法案を518対97の賛成多数で可決した。欧州連合(EU)域内の空港での 給油において、持続可能な航空燃料(SAF)の割合を2050年までに70%に引き上げることを義務付ける内容で、EU加盟27カ国から成る EU理事会が正式に承認すれば、2024年1月に発効する。法案は欧州委員会が21年7月に提案したもので、EUの温室効果ガス排出量 を30年までに1990年比で55%削減する目標に向けた政策パッケージ「フィット・フォー55」の一環となる。SAFの割合は、25年までに2%、 30年までに6%、35年までに20%、40年までに34%、45年までに42%と段階的に引き上げることを定めた。SAFには「eフューエル」と 呼ばれる合成燃料のほか、余剰農産物や木材、藻類、生物系廃棄物、使用済み調理油、一部の動物脂肪を原料とするバイオ燃料が含ま れる。(一般報道より) 

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⑪ 【政策/海外】米政府 「インド・中東・欧州経済回廊」と「ロビト回廊」に向け旗揚げ。中国に対抗 

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米ジョー・バイデン大統領とインドのナレンドラ・モディ首相は9月9日、米国が掲げる「世界インフラ投資パートナーシップ(PGII)」での 関係国会合を開催した。米国、インドの他、EU、フランス、ドイツ、イタリア、日本、モーリシャス、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、 世界銀行が出席した。世界インフラ投資パートナーシップ(PGII)は、2022年6月のG7エルマウ・サミットで米国が主導し発足。 中国の一帯一路政策に対抗するため、G7全体で2027年までに民間資金を含め6,000億米ドルを発展途上国のインフラ投資支援に 回すことを目標として掲げ、そのうち米国が2,000億米ドルを拠出するというもの。インド・中東・欧州経済回廊(IMEC)は、今回提唱された 新たなプロジェクト構想で、完成すると、インドから中東を経由し南欧を結ぶ巨大な経済回廊となる。 (9/12 一般報道より) 

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⑫ 【政策/海外】ポーランド投資・貿易庁 H2&FC EXPO 水素・燃料電池展にて「ポーランド水素エネルギーセミナー」を開催 

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ポーランド投資・貿易庁は、H2&FC EXPO 水素・燃料電池展で、ポーランドの水素戦略や投資環境について説明。ポーランド政府は、 2025年までの水素鉄道の開発や、32以上の水素充填(じゅうてん)施設の設置、2030年までの2ギガワット(GW)の低炭素水素生産 設備の導入、ポーランド製を含む800~1,000台の新型燃料電池バスの販売、5つ以上の水素バレーの設置などの目標を掲げる。水素 バレーは既に8つ立ち上がっており、また、同戦略では、原子力発電による水素生産にも触れている。ポーランドはドイツ、オランダに次ぐ 欧州第3位の水素生産国となる。 (9/21 プレスリリースより) 

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⑬ 【グリーン水素/海外】シェブロン、米ユタ州の世界最大 水素 ハブ事業に参加 

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米石油大手シェブロンは12日、米ユタ州で発電に活用される「グリーン水素」の製造・貯蔵施設となるインフラ建設に取り組む特別目的会社 「アドバンスト・クリーン・エナジー・ストレージ(ACES)デルタ」の過半数株式を取得したと発表した。気候変動対策推進に向けた低炭素事業 の一環で、三菱重工グループ〉の米現地法人、三菱パワーアメリカと連携する。三菱重工によると、世界最大となる水素ハブはユタ州で発電事業 を手掛ける電力会社インターマウンテン・パワー・エージェンシー(IPA)の発電所更新プロジェクトに対し水素を供給。IPAの更新で既存の石炭火力 発電所を三菱重工の水素発電が可能な設備に変更するもので、2025年に30%の水素混焼で運転を始め、割合を段階的に引き上げ、45年に 二酸化炭素(CO2)排出ゼロの水素100%で稼働させる計画だ。(9/13 一般報道より) 

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⑭ 【グリーン水素/海外】エア・リキード フランスでグリーン水素生産、トタルへ長期供給 

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エア・リキードは、4億ユーロ超を投じてフランス北西部ノルマンディー地方に水素生産拠点を建設する。石油大手トタルエナジーズの ゴンフルビル製油所に、グリーン水素・低炭素水素を長期供給する。電解槽の容量は合計200MWで、固体高分子(PEM)型電解槽を 用いる。その内、100MW分はトタルへ水素を供給し、残りの100MW分はノルマンディー地方の工業地域の顧客への供給や低炭素 モビリティー開発に役立てる(2026年後半~)。本PJにより年間最大25万トンのCO2削減につながる見込み。フランス政府は、 この計画に対して1億9,000万ユーロを支援している。 (9/14 プレスリリースより) 

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⑮ 【グリーン水素/海外】興和 インドのアダニグループとグリーンアンモニア等の販売およびマーケティングに向けた合弁会社を設立 

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興和株式会社は、この度、シンガポールの当社子会社を通じてインド新興財閥であるアダニグループのシンガポール子会社と折半で 将来インドにて生産される予定のグリーン水素およびアンモニアの 主に日本向け販売およびマーケティングを行うための合弁会社を 設立した。興和は日印のカーボンニュートラル実現に向けて、本調査を通じて、 インド産グリーンアンモニアを日本 の石炭火力発電所 での混焼利用までの バリューチェーン構築を目指す。またグリーン肥料の事業最適化調査に おいてはインド肥料業界のグリーン化に 貢献することを目指す。(9/15 プレスリリースより) 

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⑯ 【水素貯蔵/海外】JERA ガス分子の吸着技術を有する英国Immaterial社へ出資 

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JERAは、JERA Venturesを通じて英国のImmaterial社に対して約100万ポンドを出資した。Immaterial社は、英国ケンブリッジ大学 から独立し、ガス分子の分離・貯蔵用に設計された金属有機構造体(MOFs:Metal Organic Frameworks)を開発・製造する企業。MOFs は、工業用混合ガス流からH2、CO2、その他化学化合物を分離・貯蔵するための吸着剤として開発された有機無機ハイブリッド材料。 Immaterial社は、MOFsをより大容量かつ信頼性の高い吸着剤材料とする高度な製造特許を有しており、この低コストかつ新たなCO2 回収・水素貯蔵の技術によりエネルギートランジションを加速させることを目指している。 (9/20 プレスリリースより) 

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⑰ 【液水昇圧ポンプ/海外】三菱重工業 水素ステーション向け90MPa級超高圧液体水素昇圧ポンプの長期耐久性を確認 

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三菱重工業は、水素St向け90MPa級超高圧液体水素昇圧ポンプの長期耐久試験で累積250時間の運転を達成した。本試験は、 水素燃料供給の世界的大手の米国FirstElement Fuel(FEF社)と共同実施しており、カリフォルニア州リバモアにあるFEF社の水素 供給施設で来年まで継続予定。本試験では、液体水素昇圧ポンプの起動・停止運転を約300回実施し、FCバス1,100台分相当の 約30トンの液体水素を昇圧。分解点検の結果、消耗品を含む各種部品の健全性や耐久性を確認した。また、本試験で使用された 水素は実際にFCVの燃料に利用され、CO2排出削減にも寄与している。 (9/11 プレスリリースより) 

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⑱ 【FC部材/海外】田中貴金属工業 中国における燃料電池用電極触媒の生産体制を確立 

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田中貴金属グループの中核会社として産業用貴金属事業を展開する田中貴金属工業は、中国の関連会社の成都光明派特貴金属と、 燃料電池用電極触媒製造技術に関する技術援助契約を締結した。成都光明派特貴金属の子会社の雅安光明派特貴金属有限公司 (2024年夏に本格稼働開始予定)の工場内に生産設備を設置し、2025年中には中国向け燃料電池用電極触媒の生産を開始予定。 燃料電池用電極触媒で世界トップクラスのシェアをもつ田中貴金属工業は、本締結により増加する中国国内での燃料電池用電極触媒 の需要に対応する。 (9/12 プレスリリースより) 

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⑲ 【商用車・鉄鋼/海外】ボルボ・グループ H2グリーンスチールとグリーン鉄鋼の長期購入契約を締結 

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欧州商用車大手のボルボ(スウェーデン)は、同国の新興企業H2グリーンスチールと、ゼロエミッションに近いグリーン鉄鋼の 長期購入契約を締結した。 本提携により、2040年までのバリューチェーンの温室効果ガス排出実質ゼロとする目標実現への新たな一歩となる。ボルボは H2グリーンスチールが北東部ボーデンで建設するプラントから鉄鋼を調達する。新工場は2025年末の運転開始を予定しており、 ボルボへの出荷は2026年半ばに開始される見込み。 (9/14 プレスリリースより) 

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⑳ 【商用車/海外】VDL トヨタ製の燃料電池モジュールを採用した同グループ初の大型水素トラックを公開 

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オランダ・アイントホーフェンを本拠とするVDLグループは、トヨタ製の燃料電池モジュールを採用した同グループ初の大型水素トラックを 公開した。VDLはさらに4台を追加する予定で、いずれもトヨタの欧州におけるルート輸送を担う運送会社を通じてトライアルを行なう。 このトライアルは2023年中に開始し、5年間続ける予定となっている。水素社会の実現に向けて商用車の燃料電池車(FCEV)大型車も パイロットフェーズに入った。 (9/12 プレスリリースより) 

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㉑ 【水素航空機/海外】ドイツH2FLYなど 世界初の液体水素航空機が初飛行 

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米国のジョビー・アビエーション傘下のドイツH2FLYなどは、スロベニアで液体水素を燃料とする世界初の飛行機「HY4」の初飛行に 成功した。米航空機メーカーのテキストロンのスロベニア子会社ピピストレルや、産業ガス大手エア・リキードも協力。HY4は4人乗り 飛行機で、スロベニア北東部マリボルの空港から4回の低空飛行試験を行い、内1回は滞空時間が3時間を超えた。試験飛行の結果、 気体水素の代わりに液体水素を使用することで、HY4航空機の最大航続距離が750kmから1,500kmの2倍になったとしている。 (9/7 プレスリリースより)